平成17年7月
NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会
V?Pシャント施行者がマンモグラフィ検診を受けることによるメリット・デメリットについて検討した。
マンモグラフィ撮影によるV-Pシャントカテーテルの破損事故等の報告は現在までみられないが、今後、多くの検査が実施されるなかで不測の事態が起きないとは断言できない。同施行者に対するマンモグラフィ検診受診について、以下の見解を示す。
- 自己申告を原則とする
- 1) 申告手法として問診表に記述箇所を設ける。
- 2) ポスター等により装着者がマンモグラフィ撮影前に自己申告すべきことに気づくよう、注意を喚起する。
- 撮影
- 1) マンモグラフィ撮影を行うことのメリット・デメリット、代替検査(超音波検査)の長所と限界を含んだインフォームド・コンセント
- 2) マンモグラフィ撮影後に異常を感じた場合、早急に担当の脳外科医に相談すべきことの啓発
平成17年7月15日
NPO法人マンモグラフィ検診精度管理中央委員会
乳房温存治療後、経過良好で通院していた病院より通院不要、以後は検診受診による通常の乳房管理に戻ってよいと指示された婦人のマンモグラフィ検診受診についての見解を示す。
乳房温存治療をはじめとする乳房部分切除術後の乳房では、部分欠損とともに構築の乱れが惹起されている。すべてのマンモグラフィ診断において既往歴や現症の把握は重要であるが、とくに術後の場合には必須であり、以下に留意することが望ましい。
- 問診
外科的治療の既往の自己申告
- 撮影
撮影技師は瘢痕の存在および部位を記載する
- 読影
比較読影は、精度の高い読影にとって必須であるが、特に部分切除後乳房のマンモグラム読影にあたって比較読影ができない場合には要精査とせざるを得ない。
無駄な精査を避けるためには、比較読影を可能とする体制を保証することが重要である。
- 1) 初回検診には治療施設のマンモグラムを借用する。
(治療施設では貸し出す体制を作ることが求められる。)
- 2) 検診施設を固定化する、あるいは、地域で検診フィルムを貸借できる体制を作る。
今までの3年間はスクリーン / フィルムシステム MMG のみを対象とした施設画像評価を施行してきましたが、2004年4月1日よりデジタル系マンモグラフィシステム画像の評価も開始することとなりました。画像評価基準は従来の基準を一部改訂し、アナログ、デジタル両システムとも同一の評価基準で審査を行うこととなっています。
施設画像評価の申し込み要項は従来と変わりません。ただし、一部従来と異なる点は、日本医学放射線学会が定めるマンモグラフィ仕様基準を満たさない古い装置の使用を、今まで3年間、暫定的に認めていましたが、2004年4月からは認定しないこととしました。
以上よろしくご了承下さいますようにお願い致します。
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